養育費とは
●●●未成熟子の養育費の支払義務(扶養義務)は、親の生活に余力がなくても自分と同じ生活を保障するという強い義務(生活保持義務)だとされています。 自己破産した場合でも、子どもの養育費の負担義務はなくなりません。
平成23年の民法改正により、離婚の際に夫婦が取り決める事項として面会交流及び養育費の分担が明文化されました。また、 平成15年4月に母子及び寡婦福祉法(平成26年4月母子及び父子並びに寡婦福祉法に改正)において扶養義務の履行が規定され、養育費支払いの責務等が明記されています。
さらに、令和6年の民法改正により、父母の責務として、子が自己と同程度の生活を維持することができるよう扶養しなければならないことが明文化されました。
親として、この世に生を受けた子どもの生活を保障し、心の成長を支えることは、当然の責任です。 養育費の支払いは、親として子に対する最低限の義務であり、離れて暮らす親と子を結ぶ絆であり、親子である証になるものです。
養育費の請求手続
(取り決めの時期と方法)
養育費は、子どもに必要がある限り、いつでも請求できます。
養育費の請求権は、子どものためのものです。子どもと離れて暮らす親との関係を大事にするためにも、 離婚時にきちんと取り決めましょう。
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A. 話し合いで決める
話し合いで両親が納得いくよう取り決めましょう。
離婚するとき、養育費の金額、支払時期、支払期間、支払い方法など細かい点まで取り決めましょう。
取り決めた内容は、後日紛争が生じないように、口約束ではなく、書面にしましょう。【参考】▶︎ 法務省 2026年版 子どもの養育に関する合意書作成の手引きとQ&A
なお、公証役場で、公正証書(強制執行認諾条項付き)を作成しておくと、万一、不払いになった場合、強制執行(差押さえ)ができます。父母の合意文書を作成しておくと、担保権の実行による差押えができます。
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B. 家庭裁判所の調停や審判などで決める
未成年の子どもがいる夫婦の離婚調停では、養育費を取り決めるのが一般的です。 また、離婚届を出してからでも、養育費請求の調停を申し立てることができます。
調停での話し合いがまとまらない場合は、家庭裁判所が審判で養育費を決めることもあります。
家庭裁判所の調停や審判で決まれば、不払いの場合に、民事執行(差押え)ができます。 -
C. 家庭裁判所の裁判で決める
離婚を求める訴訟で、離婚と同時に養育費についても、判決で決めてもらうこともできます。
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D. 事情の変更があった場合の養育費の金額の変更
養育費は、長い年月継続するものです。その間、生活状況が大きく変化し、以前に決めた養育費が実情に合わなくなることもあるでしょう。
一緒に暮らす親にすれば、子どもの成長や病気などにより監護費用が増大することもあるでしょう。 離れて暮らす親からすれば、再婚して扶養家族が増えた場合や転職により減収となる場合もあるでしょう。
これらの場合、増額や減額について金額の話し合いを求めることができます。しかし、その話し合いがまとまらない場合は、養育費額の変更について、家庭裁判所の調停・審判を申し立てることができます。
養育費算定表の使い方
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A. 算定表の構成
養育費算定表は、子の人数(1~3人)と年齢(0~14歳と15歳以上)に応じ9つの表に分かれています。
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B. 算定表の使用方法
どの表も、縦軸は養育費を支払う親(義務者)の年収、横軸は子を引き取って同居している親(権利者)の年収を示し、 縦軸の左欄と横軸の下欄の年収は給与所得者の年収を、縦軸の右欄と横軸の上欄の年収は、自営業者の年収を示しています。
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C. 使用の手順
a. まず義務者と権利者の年収を求めます。
・給与所得者の場合は、源泉徴収票の「支払金額」又は課税証明書の「給与の収入金額」が年収です。給与所得者もいろいろで年収を確定するのも難しい場合があります。
・自営業者の場合は、確定申告書の「課税される所得金額」がこの表でいう年収に当たります。実際に支出されていない費用は、それに加算します。
・児童扶養手当や児童手当は、子のための社会保障給付ですから、考慮する必要はありません。
b. 次に、子の年齢、人数によって表を選択し、その表の権利者及び義務者の年収を給与所得者か自営業者かで区別して選びます。縦軸の義務者の年収を右横に伸ばしたラインと横軸の権利者の年収を上に伸ばしたラインの交差する欄の金額が、義務者が負担すべき養育費の目安の金額となります。
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D. 使用例等
使用例やより詳細な説明は裁判所のホームページで「養育費・婚姻費用算定表について」を参照して下さい。
【参考】▶︎ <裁判所>ホームページ
養育費の確保
(養育費の支払いが滞ったとき)
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A. 取決めがない場合(法定養育費)
令和8年4月1日以降に離婚した場合は、養育費の取決めがなくても、暫定的な養育費である法定養育費(子1人当たり月額2万円)が、離婚の日から発生していますので、不払いの場合は、担保権の実行による差押えができます。
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B. 口約束をした場合
相手に督促して、支払ってもらえれば問題はありませんが、督促しても支払ってもらえない場合は、差押えは困難です。
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C. 合意文書を作成した場合
養育費債権に「先取特権」(子1人当たり月額8万円)が付与されていますので、父母間で作成した合意文書を基に、担保権の実行による差押えができます。
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D. 公正証書を作成した場合
公正証書の中に、「強制執行を受けてもやむを得ない」旨の記載(強制執行認諾条項などと言います。)がある場合は、その公正証書に基づいて強制執行による差押えができます。
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E. 家庭裁判所で取り決めた場合
家庭裁判所の調停、審判、人事訴訟の判決又は和解で養育費が取り決めてある場合は、取り決めた家庭裁判所に対して、履行勧告(家庭裁判所の職員が相手に対して無料で支払いの督促をしてくれる手続)の申出をすることができます。また、調停調書、審判書、判決書又は和解調書に基づいて強制執行による差押えができます。
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F. 不払い養育費を確保するための民事執行手続
手続としては、①財産開示手続、②債務者の給与債権に係る情報取得手続、③債権の差押え手続があり、以前は、それぞれ別々の申立てが必要でしたが、その負担を軽減するため、令和8年4月から、①から③までの手続が1回の申立てにより、連続的にできるようになりました。
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